2011年4月アーカイブ







福島原子力発電所の事故が起こって以来、自分の頭の中で浮かんでしまって消えない昔ならった数学の話。

高校数学の確率の初歩中の初歩の話に、「期待値」の概念がある。あるゲームが報酬を伴う場合、起こりうる事象をすべてを羅列して、(ある事象が起こる確率)に(その事象が起こった時に得られる報酬またはコスト)をかけて、すべて足し合わせると期待値になる。

たとえば、さいころを振って出た目の金額がもらえるとすると、その期待値は

期待値 = 1*(1/6) + 2*(1/6) +3*(1/6) +4*(1/6) +5*(1/6) +6*(1/6)  = 3.5

となる。なのでこのゲームに胴元がいて、ゲームに参加するのに1回あたり 4 の参加費を取るとしたら、胴元の期待収益は

胴元の期待収益 = (ゲームの回数) * 0.5

となる。理論上は大体儲かるという計算になる。こういうゲームであれば、想定外の確率で偏った目が出ても、「損失は有限」で、ある程度の留保を持っていれば胴元が破産することは少ない。たいていのギャンブルの胴元は大損をしないようにこういう計算を徹底的に行うだろう。

しかし、胴元が計算理論上は無限大の損失をこうむって破滅してしまうのに、99.9 %以上は儲かるゲームというのがある。まずは、以下の簡単なゲームを考えてみる。
2010年 4月24日放送 がっちりマンデーからのメモ

ゲスト :株式会社 あきんどスシロー 代表取締役 社長 豊﨑賢一 氏

2010年4月17日放送 がっちりマンデーからのメモ
東京では節電が続いている。

震災の原子力発電所の事故の影響で、電力供給の不足はこれから先も恒常的に続くことが確定的になっているので、この状況はこれから先、最低でも1年程度以上は続くことになるのだろう。

4月に入って、東京を少し離れる用事があり、その後戻ってきたときに、薄暗い東京を歩きながらしみじみと感じたことがある。それが表題のとおり「はてしない物理的な明るさが東京の価値だったんだな」ということである。
4月11日付の読売新聞の編集手帳に、2001年のアメリカ同時多発テロの11日後、当時のニューヨーク市長であったジュリアーニ氏がどのような発言をしたかが記されている。

「普段通りの生活をしても、死者を悼むのを()めたことにはならない。犠牲を無駄にしないため我々がまずできることは、普段の生活を取り戻すことだ」

一方、今回の未曾有の大災害において、東京のリーダーは公然と花見をすることを自粛すべきと発言し、節電担当大臣はプロ野球の早期開幕を「商業主義」と説教をし、物理的に開催可能であるはずのセリーグの開幕を遅らせた。

これこそが、「自由主義経済社会」を選択している国としての成熟度の違いだ、と感じざるを得ない。



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