さらば安売り、効率を捨て時代の最先端を行くバネ工場 ~ カンブリア宮殿

2011年6月23日放送、カンブリア宮殿からのメモ

ゲスト: 東海バネ工業社長 渡辺良機 氏






3月11日の震災で東京タワーの先端は曲がってしまっている。
=> スカイツリーは無事 40トンの重りとバネでバランスをとっている。

このバネを作った企業

兵庫県伊丹市 東海バネ工業 従業員81人
精度の高いバネ。「たけのこバネ」「ゼンマイバネ」などココでしか作れない製品が多い。

バネ製品の85%は大量生産品だが、東海バネでは量産品は作らない。

明石海峡大橋の制揺装置に使われるバネ、や鉄工所で使われる特殊バネ等を生産。
ロットは非常に少ない。数個単位。平均受注ロット5個、1個5万円。=> 多品種微量生産

皿バネ、宇宙で使うバネもここしか作れない。
火力発電所・原子力発電所向けバネはココでしか作れない。

製品に求められるのは調整機能。トン単位の重量に対して、ミリ単位で伸び縮みする。
ホームページでは難解な計算式が大量に記載されている。
顧客からの要望に断ることはない。

すべて手作り、利益率10% => 値引きはしない

値引きを強要する客には「他を当たってください」と営業には言うように指導している。

1934年創業 南谷三男が創業 下請け会社
1973年に創業者の遠縁の渡辺が入社
職人確かに腕はよいが気難しい。
ヨーロッパ視察で腕のいい職人をみて、経営者に「値引きを求められたらどうするんですか」と聞いた。
=> 「それ以上交渉を進めない」という答えを聞いて衝撃を受けた。

「値下げはしない、適正な価格で買ってもらう」と決意
=> 中産品の量産機を昭和56年にすべて廃棄した。独自の品質で勝負すると決めた。

大型バネ製造機を4年1億5000万をかけて開発、導入。
超高性能の大型バネの受注を取り込んだ。
皿バネの高性能化で、ヨーロッパ製品からシェアをシェアを獲得
IT化も積極的に推進。ドアノブののバネを個人に1個から販売

東海バネの「5ない主義」
1.価格競争をしない
2.値引き販売をしない
3.大量生産をしない
4.納期やぶりをしない
5.機会にたよらない

何もかも規格化、標準化してしまっていることが製造業を衰退させている。

1億4千万をかけて豊岡に工場、啓匠館を建設。
工場というより工房といった雰囲気の場所。
「現代の名工」に選ばれた職人も従事 => この工場で仕事ができるのが誇り

同規模の中小企業より、平均100万円ほど給料が高い。
有給休暇の取得は100%

神戸大学、近畿大学などの卒業の新入社員が入社。今年は5人入社。

社員のモチベーションを上げて、本物の仕事をしてもらう。

社員の満足度を下げて、顧客の満足を得るようでは長続きはしない。
ピカピカの職になってほしい。それが切なる願い。

社長は会社の将来像を明確に示さなければならない。

前記事
総年商4兆円!謎の巨大流通組織CGCの正体 ~ カンブリア宮殿

次記事
アイリスオーヤマ ~ がっちりマンデー







前記事
総年商4兆円!謎の巨大流通組織CGCの正体 ~ カンブリア宮殿

次記事
アイリスオーヤマ ~ がっちりマンデー


このブログ記事について

このページは、が2011年7月 4日 16:28に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「総年商4兆円!謎の巨大流通組織CGCの正体 ~ カンブリア宮殿」です。

次のブログ記事は「アイリスオーヤマ ~ がっちりマンデー」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。